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A金物店様のコンピューター化への歩み ◎A金物店の現状 A金物店は社長さんとその奥さん、そして従業員1名の3人で運営されています。 コンピューター導入前は、奥さんが1人で事務を行っていて、 締めの日から2〜3日は毎晩遅くまでかかって伝票を仕分けし、 合計をして請求書を書き、元帳を付け、封筒に宛名書きをする、 という状態でした。しかも、請求書は得意先指定の物や部門別、現場別に出さなくてはならないものがあり、 その分類をするだけでも軽く半日以上は掛かってしまうほどです。 そんな折、当社営業員がA金物店にお伺いし、社長さんにお話を聞いていただくことになりました。 当社営業員が社長さんにコンピューターの有用性をご説明すると、 社長さんは、「便利なんは解ったけど、ホンマに使えるんか?」との事。 そこで当社営業員が、「使えるようになるまで必ずお世話します」と説明をすると、 社長さんは、「ほな、まあ、やってみるか。」と仰り、導入が決定しました。 しかし、奥さんは本当に使えるのだろうかと、不安な様子でした。 ◎契約後 次の日、A金物店にお伺いし、システムの打ち合わせを行いました。 請求書や封書のタイプの決定、納品日の決定等を行いました。 ◎納品(契約から約1週間後) コンピューターの設置も終了し、いよいよ販売管理システムを稼働しました。 この日は納品に伺った当社営業員が伝票入力のやり方を説明しました。 ◎導入後の2週間 インストラクターは基本的に月曜日から金曜日の午前10時から午後3時まで ずっとA金物店に居ることになります。 奥さんはこれまで一度もキーボードに触れたことがなかったので、 まず日本語入力の仕方を練習しました。はじめはインストラクターの言う通りに入力していくだけでしたが、 1時間もすると、「やっぱり難しいなあ」と言いながらも、 ゆっくりですがインストラクターが何も言わなくても伝票を入力することが出来るようになりました。 なお当社では、奥さんが忙しいときは、インストラクターが伝票入力を手伝い、 奥さんの手が空いたときは取り扱いの指導をするというシステムを採っています。 ◎導入後の2週間終了 取り扱い指導の最終日、コンピューター導入以前の締め以後の伝票の入力はすべて終わり、 後は今日からコンピューターでの初めての締め日までの伝票を入力して行くだけになりました。 このころには奥さんも伝票1枚を3〜4分で入力できるようになり、「思ったより、簡単やなあ。」 とニコニコしていました。 ◎初めての締め日 当社の担当が「締め」と「請求書発行」のご指導に伺いました。 まず、当社担当が前月までの繰り越し金額をコンピューターに入力しました。 その後、入金伝票を奥さんに入力して貰いました。 「前月繰越額」と「今月の伝票入力」と「入金伝票の入力」が終わったので いよいよコンピューターでの初めての「締め」を行います。 当社担当が言う通りに奥さんが処理を行います。 まず、プリンターに請求書をセットします。新しい請求書は連続用紙なので打ち損じはまずありません。 今回締めるのは締め日が「20日」の得意先なので 「定期締め、請求書作成処理」という項目を選び、月と日を入力し、 「実行」をすると、締め日が「20日」すべて締められ、プリンターが請求書を印刷し始めます。 あとは請求書が出てくるまで待つだけです。 待つと言ってもずっとコンピューターの前で待つ必要はありません。 プリンターが止まるまで何をしていてもかまいません。 30分程するとプリンターが止まりました。これで「20日締め」のすべての得意先の請求書が出来たわけです。 あとはミシン目で切り離して1枚目をバインダーにとじて、2枚目は二つ折りにして封筒に入れ、 郵便局へ持って行くだけです。 以上で「締め」が終わりました。締めてから請求書が得意先に渡せるようになるまで2時間ほどで、 先月まで何日もかかっていた請求書作成、元帳転記、宛名書き等の事務作業がこれで終わりました。 ◎初回締め日以降 その後のその月の残りの締めも、当社担当の立ち会いで行いました。 やり方は前と同じなので担当は見ているだけでした。 このころには奥さんもキーボードに大分慣れたようで、 ニコニコしながら「書くより楽でええわ。」と言っていました。 次月の締めも、当社立ち会いで行いましたが、トラブルもなく、無事に請求書を発行することが出来ました。 その後、半年以上経ちましたが、現在も順調に稼働しています。 |